悪夢 戦争を引き起こすのは平和を求める人たちでは?
かつての戦争を持ち出し「改憲や集団的自衛権の行使は戦争をするための政策である」と夢のようなお話を語ってくださるのは結構なオバカサマ達なのだが、どうも『日本だけが戦争をする』と本気で思ってるらしいところが実に面妖である。
正直に言うと日本がアメリカと戦争しなければならなかった理由がいまだによくわからない。
『日本が戦争をするから』と改憲反対・集団的自衛権行使反対と叫んでる方々はその点をきちんと説明してもらえないだろうか?
日清・日露戦争や朝鮮併合・満州国建設はある意味とてもわかりやすい。
あなた方がおっしゃるとおりの『侵略戦争』でも構わない。
時は帝国・植民地政策時代。
いち早く近代化を遂げた西洋がアジアアフリカを武力でいとも簡単に制圧し支配してとうとう『極東』までその触手を伸ばしてきた。
アジアの大国と思われていた中国さえ苦も無く犯され時間さえあれば完全に西洋人の支配の手に堕ちたことだろう。
日本だけが西洋支配に敢然と立ち向かった。
奇跡の自己革命・明治維新を経て日本は西洋列強と伍する近代国家を築いた。
日本の夢はアジアの独立であったが、それはとりもなおさずアジア支配を狙う列強との武力衝突であった。
当然だろう。彼らは武力で侵略してきたのだ。アジア人を黒人奴隷と同じように扱おうと植民地化したのだ。
日本は武力で戦った。西洋に屈した中国・韓国と闘うのは何の不思議もない。
侵略戦争と呼ぶなら呼べ。人に恥じるところはない。
中・韓以外のアジア諸国は日本の行動を「日本はアジアの解放のために戦ったのだ」正確に理解している。
だが、その日本が「なぜアメリカと戦わなければならなかったのか?」これがわからない。
三国干渉に屈し、日清戦争で得た中国・遼東半島を返還するという屈辱に耐えてでも列強と事を荒立てなかった日本が、なぜあの無謀な対米戦争に踏み切ったのか?
アメリカの対日挑発がそれほど執拗で悪質だったのだろうと思うのだが、この点について議論することに戦後日本は右も左もまことに臆病である。
「なぜ左翼までもが臆病にならなければならないのか?」この点が謎を解く鍵かもしれない。
左翼だけではなくメディアもそうである。
悲惨極まりなかった対米戦を批判しながらその開戦の機微については触れようとしない。
これは、「左翼もメディアも『日米開戦』を後押ししたからだろう」と推測する。
左翼は日本軍部打倒で当然だがメディアは大衆をあおりに煽ったのだろう。
左翼もメディアも『平和と生活を守るため』と称して対米開戦をあおったのだと思う。
もちろん左翼とメディアの力だけで対米戦に踏み切ったなどとは思わない。
軍部の一部の神がかり精神論。日清・日露戦勝に酔った大衆の浅はかと熱狂。明治期日本人の気概を欠いた政治家。
それらがないまぜになってアメリカの挑発に耐え切れず『愚かな戦争』へ突き進んだと考えるのが妥当なのだろう。
しかしこれが本当に対米戦開幕の裏舞台なら、左翼やメディアがいま『戦争につながる』などと痴れ事を言うのは許されない。
許されないというのは『改憲・集団的自衛権行使』に反対する理由に『対米戦』を持ち出すのが許せないということだ。
いま日本の置かれている状況は太平洋戦争前夜にだんだん似てきている。
アメリカが中国と手を結んで日本を犠牲にして利益を得ようとしている。
改憲反対論者はよく考えてほしい。
日本の『改憲・集団的自衛権行使』はアメリカとの間の安保条約だけではなく、日本が自由にアジア諸国や信頼のおける他国と『安全保障条約』結ぶために必要なのだ。