体罰報道いいかげんにして
このところ桜ノ宮高校の体罰・自殺問題に端を発して、あちこちで「体罰教師」の吊し上げが止まりません。
マスコミは重箱の隅をつつくように記事に取り上げますが、マスコミ自身が「厳しい指導で生徒を鍛える先生」の登場するテレビ番組などをつくり「美談」として喧伝してきました。そのマスコミの責任はどうなるのでしょう。
「体罰」の問題は、長年日本の社会で「愛情ある先生の熱血指導」という美談で語られることが多かったはずです。
これを手のひら返したように「血祭りに上げる」マスコミとは一体何様なんだろうと思わざるを得ません。
「今後、スポーツ・教育の場で『生徒の能力を引き出す・精神力を鍛える』といった指導目的の体罰は禁止する」これだけでいいじゃないですか。
一方荒廃した教育の現場で、教師は「いじめや暴力、犯罪まがいの行為」を平気で行うすさんだ生徒の存在に直面しています。先生自体が被害者になるケースもあります。
私はこの場合に「ルールある体罰」は小・中学校に限り容認します。
心あるマスコミも、この場合の対策を問題として提起し、識者を始め多くの方の意見を求めてください。
マスコミは「事実を報道する」のみならず、責任をもってその問題への対策を提言しなければならない立場にあると思います。
「事実を報道すればよいのだ」というマスコミは「権利だけ主張し責任を負わない」人のように、卑怯な存在に見えます