甘利経済再生担当相に?(疑問符)

為替や株はどんなきっかけで上がるか下がるか気分次第みたいなところがありますから、全て甘利大臣の責任というつもりはないんですが、甘利発言をきっかけに、為替がドルベースで一挙に二円近く円高に振れ、株式が(まだ今日終わってはないけれど)200円以上下落。あ~あ、アベノミクスで景気回復を夢見てた人たちに「やっぱりダメか~」みたいな気分を味あわせてしまいました。

本来株価と為替水準は別に連動する必要はないものですが、日本人の投資が低調で、外人投資家だのみの日本市場は、外人にとって「円安になれば買いやすくなる」市場。
円高で下がり円安で上がる、異常なまでに株価は為替相場にリンクしています。

甘利経済再生相の発言とは、昨日「過度な円安は輸入物価にはね返り、国民生活にマイナスの影響もある」、「為替水準は、輸出と国民生活への悪影響を最小にする最大公約数に収まることを期待する」と言ったものです。

実はこれには伏線があり、以前石波幹事長が「為替水準は1ドル90円程度が望ましい」と発言しました。
その為替水準が90円に迫らんとする時にタイミングよく(悪く)甘利発言。

長年下落し続ける株式市場に慣れきった投資家は、円安を受けて2000円以上急激に伸びた日経平均株価に「この上げ相場いつまでもつのかな?」とおっかなびっくりだったところを、後ろからそーっと来て「ワッ」と驚かしたようなもの。

甘利大臣の発言はやはり軽率のそしりを免れないでしょう。
石波幹事長のように、まだまだ実態と発言の為替相場が乖離している時なら影響は少ないでしょうが、90円突破ギリギリのところでの発言は「これ以上の円安はダメ」といったに等しいものです。

「輸入品が値上がりする」という甘利大臣の発言は当たり前のことを言ったに過ぎませんが、デフレ脱却に「2%の物価上昇が目標」と言っている安倍内閣の方針から言えば「輸入品の値上がり」も織り込み済みの話ではないのですか?
円安になれば高くなる輸入品に代わって国内生産品が売りやすくなるのではないですか?

今からでも遅くないので、政府は「円相場は1ドル100円~120円になってもいい」と再度修正をするべきではないでしょうか。
(それでも、日本経済が破綻でもしない限り、短期的に絶対そんな円安にはなりませんから)

それと、政府は金融機関や生保・損保が株を持ちやすいように規制緩和、法整備をしたほうがいいと思いますが?

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