大本営発表ばかり
《BY KEI》
若い人にはなじみが薄くなっているかもしてないが、戦時国策をリードした「大本営」。 戦時中、国民を欺き都合のよい戦況報告ばかりしていた。今でも「嘘八百」の報告などすると「大本営発表か」と揶揄される。
何で嘘八百を並べ立てたかというと「軍部の組織維持のための責任逃れ」が目的である。
どんな組織であれいったん組織が出来あがると、組織自体が意思を持ったかのように「自己保身」を図る。「組織のエゴ」である。
日本の官僚制度も、省庁の権益と官僚の自己保身のため、国益など顧みもせず予算の分捕り合戦と自分たちの権益を増やすための無駄遣いが止まらない。
それを追及されると「大本営発表」まがいの巧妙な言い訳に終始して恥じることがない。
震災復興予算までなんやかやと理屈をつけて国民の税金をよってたかって奪いあっている。
石原氏や橋下氏の「新党」が「官僚制度打破」を目玉にあげている。
本当に「官僚組織の自己保身」すなわち「官僚のエゴ」を打ち破って、国民・国家の為に骨身を削っていただきたいものである。
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だが、そういう「政党」自体が、常に「政党の自己保身」のための「エゴ」を行動原理としているようでは話にならない。現在の与野党の攻防を見ていると「エゴ」のぶつかり合いである。
「石原新党」や「維新の会」であっても「政党」ができあがれば例外ではないと思う。
「霞が関を解体して地域主権を確立する」などと言ってるがチャンチャラおかしい。
「地域主権」も「官僚制度」のもとで行われる限り何も変わりはしない。
求められるのは、
行政組織の業務の徹底的な民間委託である。公務員に任せないことだ。
そしてその監督者たる長に「エゴ」を克服できる人格者を置くことである。
それ向けて人材を養成する徹底した「エリート教育」が必要である。
もう政治家の泥仕合にはいい加減嫌気がさしている。
これほど政治機能がマヒしている先進国は他に無い。
こんなことをしていると、今は民主党を上回る支持率を集める自民党も国民の信を失う時は近い。
政党政治そのものが曲がり角に来ているのではないか?
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ちょっと恐ろしいニュースを聞いた。野田総理の「鳩山化?」
産経ニュースの宮家邦彦氏のレポートである。一体民主党と野田政権はどうなっているのだろう?「大本営発表」でなく真実を知りたい。
「野田首相、あなたもか」
先週、ワシントンと東京の米国人の友人から相次いで連絡があった。11月のキーン・ソードで実施予定だった日米共同水陸両用演習が突然中止になったというが、日本は一体どうなっているんだ! いつもは温厚な連中だが、今回はちょっと語気が荒い。
「キーン・ソード」とは米軍用語、毎年恒例の日米共同統合演習のことだ。実施時期は確か11月か12月。今年も九州、南西諸島方面を中心に実施され、沖縄県の無人島・入砂島では陸上自衛隊・米海兵隊共同で離島「奪還」訓練が行われる「はず」だった。
陸自と米海兵隊の共同訓練は年中行事。だが、離島への日米共同上陸演習を日本で実施するのは初めてだろう。日本国内だけでなく、日米間でも議論があって不思議はない。それでも10月19日まで、米側はこれを実施するつもりで内部調整を進めていたらしい。
それが突然、一転して「入砂島での実施中止」、「他の島での実施を模索」となり、最終的には離島上陸演習そのものが中止となった。米側にとっては文字通り「寝耳に水」、しかも、野田佳彦首相「本人の決断」と報じられた。米側関係者はさぞ当惑したに違いない。
当然だろう。これは日米共同統合演習だ。米側は過去半年以上準備を重ねてきた。「米側は事前に何も知らされていない。誤った対中メッセージにならないか」。詳細を知る由もない筆者にまで、こんな話が漏れ聞こえてくる。今の日米安保関係はちょっと異様だ。
なぜこんなことが起こるのか。報道には、日本の防衛省・米国防総省が実施に前向きだったのに対し、外務省・国務省は慎重だったとある。だが、筆者の知る限り、日米とも、訓練中止を求めた事務方はいない。
それでは、野田首相自身のイニシアチブだったのか。どうもそうではなさそうだ。最終的に実施を断念したのは10月22日、防衛省政務三役だったとの報道もある。されば同19日から22日までに首相官邸内で何かが起こったのだろうか。
ここで「犯人捜し」をする気はない。また、今回の結論が絶対に間違いだったというつもりもない。筆者がより懸念するのは、安全保障分野で民主党官邸と米国政府の信頼関係が再び崩れかねないこと、さらに、それを日本側があまりに軽く考えているらしいことだ。
平成21年の鳩山政権誕生時から変わらない疑問が再び頭を過ぎる。野田政権になってから民主党は随分良くなった、と一瞬でも考えたことを心から恥じた。やはり、彼らにこの国の運営を任せたのは間違いだったようだ。
この3年間で一体何が変わったというのだろう。この期に及んでも、彼らは評論家の如(ごと)く振る舞い、同盟を戦略的に考えず、秘密を守らない。組織的に動くことはないし、官僚やプロフェッショナルは信じない。要するに、いまだ国家統治の体を成していないのだ。
権限のない省庁の政務三役が政府全体の意向とは異なる情報を垂れ流す。政権の中枢にいながら、変化する時々の政治状況に右往左往する。大局的、戦略的考慮を欠いたまま、政治主導の名の下、無責任な判断を無神経に下す。
民主党代表の中で野田首相だけは「統治」ができる政治家だと思っていた。懸案だった消費税法案は通したが、安全保障はチームになっていない。今からでも遅くはない。近くの「素人政治家」だけでなく、遠くの「プロフェッショナル」の声にも耳を傾けてほしい。
【宮家邦彦】(みやけ・くにひこ)プロフィール
昭和28(1953)年、神奈川県出身。東京大学法学部卒。53年外務省入省。中東1課 長、在中国大使館公使、中東アフリカ局参事官などを歴任し、平成17年退官。安倍内閣では、首相公邸連絡調整官を務めた。現在、立命館大学客員教授、キヤ ノングローバル戦略研究所研究主幹。
KEI
2012年11月05日 5:11 PM離島奪還訓練を中止させたのは「大原理主義者」の「石頭オカダ副総理」と判明しました。
鳩山・菅総理と同じく、原理主義者の行動は判りません。
「”離党者”奪還訓練」なら飛びついてたのかな?