韜光養晦(とうこうようかい)
by KEI
”韜光養晦(とうこうようかい)”とは中国外交の基本方針で「能力を隠す」という意味らしい。
国益重視の強硬派はこの路線を放棄するべきであるといい、協調優先の国際派はこの路線を維持するべきであるとその是非が論争のタネになっているという。
しかしその論争は
”韜光養晦”放棄派の主張は「世界第二位の経済大国になった中国にとって弊害である。放棄し国際的責任を担うことで国際社会と協調できる」というもの。一方堅持派は「中国の基本的な方向は覇権を唱えずトップに立たないこと。放棄すれば隣国が不利益を被るだけで中国にとっても特にならない」
放棄派は「積極的に国際問題に関与するほうが協調路線につながる」といい、堅持派は「協調路線を目指すには能力を隠さなくてはならない」といっている。
どちらも「中国は国際的に協調路線を取らなければならない」という点では一致しているかのように見える。
日本人には解りにくい国だ。
「国際協調路線を外交の基本方針とする」すればいいものを、”韜光養晦”「能力を隠す」かどうかという議論をしている。
つまりどちらも「自分たちに能力がある」という認識では一致しているらしい。
世界第二の経済大国になりながら、その一方では「未だ国民一人当たりの所得は低い中国は先進国ではない」と責任逃れをする中国に、諸外国が「中国は国際的責任を果たしなさい」と呼びかけているのだ。
世界が中国に求めているのは”能力を隠さない覇権主義”ではないし、”能力を隠す二枚舌外交”でもない。グローバル経済のもとで余儀なくされる国際協力という見地に立った行動を求めている。
”韜光養晦”という言葉で外交問題を語る中国に、彼らが本質的にもっている傲慢さを感じ不愉快になるのは私だけでしょうか?
はっきり申し上げると”韜光養晦”などという政策は即座に破棄してもらいたい。「実は能力も武器も持っているが使わないで置いてやる」なんてことをいう人間とはお付き合いしたくない。能力があるならそれをフルに生かして世界の為の使えばいいだけの話である。