新聞に大見出しで
「サ高住で介護漬け横行」(?)
サ高住とは「サービス付き高齢者向け住宅」のことで、近頃めったやたらと増えている施設である。
なぜ増えるのか?
〇建設に際し、1戸当たり上限100万円、付属施設分上限1000万円の補助金が出る。
〇付属施設に介護保険事業を入れれば、利用者の確保が容易である。
だから増えてきた。今も増えている。
みな勘違いしているが、この施設は厚生労働省が管轄する『介護保険』関連施設ではない。
推進しているのは国土交通省なのだ。
日本の官僚機構の悪いところがそのまま出てしまった縦割りの悪弊。
「医療の訪問診療が過剰提供だ」とやり玉に挙げられ大幅な規制がかけられたばかりのところに、当然ではあるが、「介護保険の利用も不要なサービスまで提供している」として、過半数の自治体で問題視されている。
元々介護保険の基本は『在宅介護の支援』が基本。
ここでいう在宅介護とは個人の住宅(アパートマンションを含む)での療養介護のこと。
このような要介護高齢者がまとめて住む施設など想定していない。
介護保険施行当初、厚生労働省はこれと似たような形式で、一つの居室に複数の要介護者を住ませて訪問介護を提供した事業者を違法として通達を出したことがある。
こんなこともすり合わせしない厚労省と国交省のはざ間でで生まれた「サ高住」に元々責任などあるはずがない。
厚労省が早急に介護保険の適正な運用を指導すればいいだけのことです。