by KEI
菅首相が民間有識者からなる「復興構想会議」を立ち上げて6月中には復興に向けた提案をまとめる(まとめてもらう)方針を打ち出した。○○会議や××対策室やら次々設置しても何一つ決まらない。「船頭多くして船山に登る」という図そのまま。いやいや船頭さんがいなくて行方が定まらず漂流している。
それにしても「6月中に」とは、なんとまあ悠長なことかと呆れてしまうのだが、それ以上に
”「復興に向けての青写真」を民間有識者に託すしかない総理・政府”
とは一体何のためにあるのだろう。これじゃあまるで「政治と政策、政府と官僚の業務」を「民間に丸投げ」するようなもの。
政治家たるもの、国家の将来像を描き国民生活の安泰を図るのがその使命。その政策の助言をし遂行するのが官僚の勤め。復興構想は政官挙げて自分たちで取り組むべき喫緊の課題。
無駄が多いといわる官僚機構だが、それなりに国の実態を把握し将来を担うべく頑張っている優秀な人材も多いはず。これではせっかくの優秀な官僚も浮かばれない。
民主党の、普天間・温暖化ガス・事業仕訳・その他もろもろ、外交政策や行財政改革での策の無さは皆判っていた。あの党の政治家に明確な国家間や日本の将来に対する構想はない。でなければあのような無責任なマニフェストが打ち出せるはずがない。
しかしこの非常事態、いまこそ政治家としての務めを果たすべき時に、自分たちの本業まで放棄して『民間委託』とは常軌を逸している。もはや民主党政権そのものが『国難』と云うべきかもしれない