税金の無駄遣い

by マミエル

愛媛県が婚活支援事業「えひめ結婚支援センター」の予算を一挙に8.5倍にし8000万の予算を組む。
全国的にテレビにも取り上げられ、公的事業の成功例として事業拡大に拍車をかけているが、本当に税金をつぎ込むべき事業かどうか考えて欲しい。

色々ともっともらしい理由をつけているが、これは常套手段、こうやって公益法人は膨れ上がった。
担当部署が”子育て支援課”らしいが、これじゃまるで”子づくり支援課”。本来の目的にあっているとは思えない。

ホームページに「少子化の主な原因は未婚化・晩婚化。だから婚活支援が必要」と言ってるが、フランスなどでは結婚しなくても子供の出生率が上がっている。だからこれは理由になっていない。
「過疎地の地域活性化」も理由に挙げているが、この事業で”過疎地に嫁いで地域活性化の役に立った実例”を挙げて欲しい。
つぎ込む税金とその効果を検証しなければ、これほど一期に予算を増やす裏付けにならない。まさか、ただ単にテレビで取り上げられただけで予算を増やすなんてことはないでしょうね。

「公的機関がその信用力を盾に、その上さらに税金まで投入して経済原則を無視し、民間と同じ事業を行う」

このことがどれほど愚かなことか理解しているのでしょうか。
これは民間企業の存在しない”社会主義”国家のすること。
”あなたのライバルとしてこんな官営の同業者が現れる”この理不尽さを想像してみて下さい。

民間では不可能な膨大な投資を必要とする社会インフラ、つまり鉄道・航空・通信といった事業は国家で立ち上げることはある。日本はある意味このような社会主義的な政策でインフラ投資を行ってきた。しかし基盤が整うとその後は民営化しなければ存続できなくなる。国鉄・日航・NTTなど官営のままではどんどん非効率化してゆき、延々と税金をつぎ込まなくては成り立たなくなったのは記憶に新しい。

こんな独占大事業でさえ事業継続の為民営化してきたのはなぜか? その答えは「公営だから」です。
つまり”税金をつぎ込むことが当然とされる事業”はガン細胞のようにとめどなく無駄を生みだすからです。
この無駄は国家の成長期や発展期であればそう目立たない。しかし、停滞期や縮小期に入ると大変である。
無駄というガン細胞だけそのまま増殖し続け本体の国家を蝕み続ける。これが今の日本の姿。
税金で維持される全ての事業=公務がこの国を衰弱死へと追い込んでいる。公務員の平均給与が民間企業の平均給与より200万以上高くなっていることをご存知ですか? 彼らが「おかしい」と思っても彼らに自分の給与をカットするすべはない。公務員組織に自浄作用はない。それが可能な制度を国民全員で作らなければならないということ。それが政治主導ということだと思うのです

話を元に戻します。
公的機関で「結婚支援センター」を運営し民間と同じカップリングパーティーやお見合いを斡旋することは必要なことですか?
同業民間企業が山ほどある業界で、準公務員が税金を使って事業を行う大義は本当にあるのですか。
8000万もつぎ込むのだったら”子育て支援”の保育所がいくつもできるんじゃないですか。
過疎地の地域振興に役立つ具体的支援策をいくつも実施できるのではないですか?
「民間企業と連携(協賛事業所登録)して驚くほどの効果を上げている」という”えひめ婚活支援センター”さん
。あなたたちのいう民間企業は結婚式場や宴会場、飲食店など結婚関連で余禄を受けられる事業所でしょう。税金でばらまかれる蜜に群がる蟻のようなものです。そういうものを連携とは言わないです。

”えひめ結婚支援センター”で
「我々の事業は結婚したい人たちを引き合わせるだけ」
「民間事業者は結婚を斡旋すればいい。決して民間事業者と競合するわけではない」
「だから民間の結婚相談所とは提携しない(協賛事業所に入れない)」 と言われました。

こう言って何千人もの会員を集め婚活事業をすることは、民間事業所の顧客を川上で根こそぎかき集め民間事業者に顧客が流れることを阻害してしまいます。これを”民業圧迫”と言わずしてなんと言いえばいいのでしょう。
民間の事業所で多々問題が生じているのは承知しています。だからと言ってその事業を「公営で行う」理由にはなりません。行政の役割はそういった事業を支援して問題を生じないようにすることでしょう。是非再考をお願いします。

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