by 匿名
モンスターペアレントとして、生徒の両親が教師から「精神的苦痛を受けた」と訴えられた。
最近よくマスコミで、「呆れるほど非常識な要求をする生徒の保護者」”モンスターペアレント”の問題が取りざたされるので教師の側を応援したくなる気持ちもわからないではない。
だが教師が保護者を訴え、学校側も「モンスターペアレントから教師を守る」「教師を支援すると教育委員会に伝えた」とする今回の事件はいいようのない不快感を覚える。
モンスターペアレントは一種のクレーマーである。
”クレーマー”はどこにでもいる。
クレーマー対応の基本はまず誠実に対応する。もしそのクレームが正当なものであるなら主張を受け入れる。
いわれのない言いがかりであれば「当方に落ち度はありません。保障も対処も致しかねます。それでもご不満なら訴えるなりなんなりご自由にどうぞ」というのが普通の対応である。
もっとも営利企業の場合、会社の評判や何かを慮ってここまではっきりとは言わない。粘り強く対応する担当者を置いたり適当なところで謝って見せたりとあまりことを荒立てない。何もメリットがないからである。
この学校の校長先生は一体何を考えているのだろう。
まずクレームに誠実に対応したのだろうか?本当に教師と両親の双方の言い分をきちんと聞いたのだろうか?
もし聞いたうえで教師の方に落ち度がないと判断したのなら、「学校側に落ち度はありません」とはっきり告げるのが”教師を守る”ことであり、教師が「両親を訴える」などと言おうものならきつくたしなめるべきである。
その上で、もし生徒の両親が訴えるならそれは仕方がない。きちんと受けて立って教師を守ればいい。
この教師に”訴える権利がない”のではない。この教師は「自分が正しい」とおもっているならそう主張すればいい。そして、「学校側が両親の主張を受け入れることで自分が不利益を被ったとき」はじめて訴えればよい。ただしその相手は両親ではなく”学校”である。
教師も校長も教育委員会も”モンスターペアレント”なみに異常であるとしか言いようがない。
この事件は先が見えている。この訴えが取り上げられるとは思えない。教師としての職務の一端で生じた軋轢であり訴えるに値しない。もしこんな訴訟がまともに取り上げられるなら、子供たちの保護者はこれから”いじめ”なんかの問題が身に降りかかったとき”学校”という組織と訴訟を覚悟で対峙しなければならなくなる。個人対組織の争いにしてはならない。
この問題の報道はおそらくなし崩しに小さく少なくなって行き、いずれ結論を見ないでうやむやになるだろう。今のマスコミは微妙な問題になるといつもそうだ。最後まできちんと裁判の結果まで報道するマスコミは見たことがない。
私見ではあるが、今のところこの教師がまともな教師とは思えない。ひょっとしたらこんな事を書くと”訴えられる”かもしれない。
それにしてもこの教師と校長は日教組の組合員でしょうか?興味があるなぁ。
それとマスコミはなぜこんな時にこそ日教組に「どう思いますか」とインタビューしないんだろう? 不思議だなぁ。