BY 愛媛県人
13日、北朝鮮のミサイルだか衛星だかわからないロケットの打ち上げは失敗。発射するや否や1分余りであっという間に砕け散ったせいもあるのだろうか、日本政府の「打ち上げ確認」という発表は韓国・米国に30分以上遅れ国民を戸惑わせた。
だがそれにかこつけて、今日の愛媛新聞の記事に
「また沖縄ないがしろ」というタイトルの記事。
こんな無国籍で無分別な新聞な記事を目にするのは久しぶり。(最も沖縄ではよくあるタイプの記事です)
記事の出だしは----- 北朝鮮の弾道ミサイル発射に備え、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)や千人近い自衛官が投入された沖縄県。しかしミサイル発射に失敗した13日、自治体や住民が最も求めた迅速な情報提供は無かった。太平洋戦争で「軍の論理」によって住民が犠牲になった記憶が県民の頭をよぎり不信感を募らせた。―――――というもの。
そう長い記事ではないので全文載せても良いのですがそれほどの価値はない。
――-地元には8時過ぎになっても「発射は確認していませんと「正反対の情報」(県幹部)が。「こんな重要なことを知らせないなんてばかげている。国防の論理が優先されたとしか思えない」と県幹部は憤る。―――
???です。沖縄だけでなく日本全国におなじ「未確認」の情報が流れていたので「正反対の情報」とは何に対して?どういう意味?
「正反対の情報」というのも変だが、さらに「重要なことを知らせない」と”故意”であることを強調し「国防の論理が優先されたとしか思えない」とは飛躍しすぎだろう。言葉がない。
沖縄県の幹部のコメントという体裁だから、この沖縄県の幹部に「名を名乗れ」と文句を言わしていただこう。
つぎに宮古島の下地市長の―「迎撃しても破片が降ってくる・・・・上空に来るまでに発射後1,2分・・・すぐに防災無線で呼びかければ屋内退避も間に合うだろう」。-という言葉を引用してこう続く―期待外れに終わった格好だ。---
下地市長の言葉は避難対策について述べたにすぎないものだが、そのコメントに続く「期待外れに終わった格好だ」はこの記事を書いた記者の言葉のはず。一体何を期待していたのだろう?
ここから後が凄い。北朝鮮のミサイル発射を正確に把握できなかった日本の防衛体制の問題が突然、---67年前の3月下旬に始まった沖縄戦。住民を巻き込んだ激しい地上戦を繰り広げた旧日本軍が県民に残した傷は深い―――と太平洋戦争末期の記述にこれまた飛躍する。
―――「日本兵は自分たちが隠れるため民間人を壕から追い払った」。――方言で会話した住民はスパイ扱いされ軍に追い込まれた住民の「集団自決」も起きた。――「いざというときは住民をないがしろにする。本質が表れた」――「県民に自衛隊に慣れさせようというキャンペーン活動だ」。政府が打ち出す南西諸島の防衛強化に向けた「布石」と見る。――「国防上必要だと言われると反対できない雰囲気ができる」――「北朝鮮を利用して危機が煽られている。沖縄戦では日本軍がいた島が攻撃対象になった。他国と友好関係を築くことこそ大切だ」----そしてこの最後に―「と訴えた」。と締めくくり最後まで沖縄の人達の言葉である事を強調して終わる。
ニュース配信社の名前が無かったと思いますので、自社取材なんでしょうね。凄い取材陣を沖縄に派遣しているんですね。
過去の日本軍の行動を引き合いに出していますが、大江健三郎氏の「沖縄ノート」に対する裁判で「真実相当性」という言葉をもち出してまで大江健三郎氏を名誉棄損の罪からは無罪とした最高裁ですが、日本軍の集団自決への関与は認めていません。
沖縄の人達が同じ日本人の軍隊を「日本兵」と呼んでいたと書いているのを読むと、「この新聞は一体どこの国の新聞紙だろう」と思ってしまいます。
いずれにしろ、今回のミサイル発射確認の遅れが「沖縄をないがしろ」にしているとは筋違いです。そのうえ70年近く前の戦争を持ち出して「また」などという冠をかぶせるなど三流週刊誌みたいで品がありません。こんな記事を書くのは某自称一流紙だけにして欲しいものです。
「他国との友好関係が大切だ」その通りだと思います。
そして私は日本以上に他国に友好的な国は無いと信じています。