分水問題

by サラリーマン

 西条市の水を松山市へ分水する案がもめている。松山市長選には「松山市は水不足ではない」と主張する候補者も現れる始末。夏場毎年のように渇水で市民に節水を求めている現状に「一体あれは何なんだ?」と首をかしげてしまう。

 古来水問題は稲作を主とする農民の間では日常茶飯事のように起きていた問題で、農民にとっては死活問題、死人が出ることも珍しくなかったようだが、今の愛媛の問題は様相が違う。

 素人判断で間違っているかもしれないが、松山市で不足するのは上水道で農業用水や工業用水が壊滅的になるほど不足する用には見えない。別に松山市の水不足を否定するわけではない。上水道が不足して困るのは一般家庭や飲食店などすべてが対象になるのだから大問題である。

 よくわからないのは西条市側の態度である。西条は有名な”うちぬきの水”といわれるほど水量豊かな土地柄、その上工業用水に回す予定の水が工場誘致が進まず余っている、いや売れなくて困っていると聞くのだがそれなら県内の水の有効活用の為に前向きに協議に応じたらどうなのでしょうか?
 反対意見もいろいろとあると思いますが正直ピンとこないものが多いのです。
「黒瀬ダムは県が主導で工業用水確保用に作ったものであるからそれが余って赤字なのは県のせいである。」・・・・・・それなら県の指導に従えば?
「松山まで分水を引くのに400億円という多額の税金投入が必要になる。松山市の水道代も高くなる」・・・・・・正当なインフラ整備にかかる費用は無駄ではない。水道代を払うのは松山市民。

 なんとなく西条市の地域エゴを声高に叫ぶ人たちに引っ張られているんじゃないでしょうか。
今回の県知事選でも西条市民の投票の過半数以上が「分水推進派の中村知事」に投じられたのを見ると、同じ愛媛県人として困っている松山市に協力するべきだと考えている西条市民が本当は多いんじゃないんですか?

 旧聞ですが、渇水に苦しむ八西地区は野村ダムから水を引く南予農水事業で三崎半島の先まで水不足で困ることはなくなりました。費用がどのくらいかかったのかは知りませんがその恩恵は多大なものが有ります。必要な公共事業には必要な税負担をしてもよいのではないでしょうか。
県都松山がいつまでも水不足のままでは愛媛県の名がすたります。

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