1999 アメリカンロッキー(3)

by ハッチョ 4301m (パイクスピーク山頂モニュメント) 途中の土産店を出発して車で山頂へと向かう。 細く曲がりくねった山道を想像していたのだが、舗装こそされていないが幅7~8m以上はゆうにありそうな立派な道である。 その道を上りつめると、これまた野球ができそうなほど広い山頂にでるのである。 どうやらパイクスピークは”ヒルクライム”の聖地らしい。 どうりで! 車やバイクで登ったり降りたりするレースをするためにこれほど広い道を整備しているということか。 標高4301mは、多分全員が自己最高記録だろう。この日は雲一つない快晴に恵まれ、空が青い。 高い所に登ればはしゃぎたくなるのが”ひなんクラブ”の習性。 ユミ君などは浮かれて”白鳥の湖”(らしきもの)を踊って(?)いる。 しかしここは海抜4301メートル。空気が薄く、酸素は平地の半分くらい?とまでは行かなくても2/3以下。たちまち息を切らし、しゃがみ込んでゼーゼー言い始めた。 その時どこかから「山が高いせいではないぞ。そもそもユミ君は〇〇〇すぎ。」という声。 ここは宇宙に手が届きそうな4300mの頂き。これは高度障害による幻聴に違いない。 平地でならいざ知らず、このアメリカの大自然にを覆い尽くす広大な蒼穹の下だ。 元登山部には、はしゃぎこそすれ人の体重をあげつらう者などいるはずがない。(多分) などと思ってたら仲間の女性が「ユミ君太りすぎ!」 ま、長い付き合いだから・・・。  実は左の写真の後ろまで線路が来ている。11月末までは登山列車が走っているらしい。でもこの時は列車が走っている雰囲気ではなかった。季節や天候によって変わるらしい。 ああ、もし走っていれば御大はことのほか鉄道好きだから「登山列車に乗りたい」と駄々をこねたに違いない。走ってないので聞き分けは良い。 頭上に飛行機が飛んできた。 成層圏を飛んでいるのだろうけどこちらも4300mの山の上。 以外と大きく見える。 大きく見えるのだが、くっきりと真白である。 濃く青い空を背景に、真っ白なシルエットのジェット機が頭上をゆっくりと横切る。 信じて頂けるかどうか、ああこの空は、生まれて始めて見る空である。 これほど深く青い空というものを見たのは初めてである。 人間は「この空の色を”青”と呼んだのか」と、心の腑に「すとんと落ちる空の青さ」である。

コメント

コメントする

投稿前の注意

  • 他の人に不快感を与える投稿や誹謗中傷するようなコメントはおやめください。
  • コメントを投稿する前によく読みなおして投稿しましょう。





ピックアップ

ピックアップ記事一覧へ

セミナー紹介

イベント紹介

リンク集