by ハッチョ
再びマニラへ
占領下日本に日本人妻をおいて帰国する米兵のように、幼くも美しい”フィリピーノ”を残してヨギ隊はアニラオを後にした。サヨウナラ ジェシカ!
【注】ここを読んだ方は必ず前回も読むこと!
途中、タガイタイ山の山頂付近のレストランで昼食を摂る。(と記憶している。あまり定かではない。写真はタガイタイ山から撮った写真)
再びマニラへ戻りショッピング。
「さあ土産物を買おう」と思うのだが、懸命に選べば選ぶほど珍妙な土産になるのはどういうわけだろう。私の買って帰る土産物で家族に喜んでもらったものは全くといっていいほどナイ。
初めての海外旅行。デパートで「何か記念になるものを」と思って選んだのは”黒檀の木で彫ったトラの置物”。長さ30㎝、高さ15㎝位だがけっこう重い。沢山あるうちから良さそうな物を選んで買った。
だが我が家に着いて眺めてみると・・・・。
「これはどこの土産?」「本物の黒檀ではなさそう」「ヒビが入ってる」
嫁さんは「土産物は軽いものが良いのよ。私の身に付ける宝石とかね」
しかし、この後の旅行で性懲りもなくつまらぬ土産物を買いこむ。
印刷したような仏像画とか、理科室にある香料のサンプルみたいな瓶詰めセット、とても着れそうにない柄のTシャツ。
友達に「これはいらん」と言われた物もある。海外旅行5回目くらいにして、やっと安物のアクセサリーとかご当地の菓子類とか定番物に切り替えた。
皆デパートで買い物をしたのだが、ここでちょっとした事件があった。
男性連中が「デパートの女性店員からお誘いを受けた」というのである。
ニーノは現地語まで喋るから日本人とは思われてないからパス。(決して女性にもてないわけではない。今ならニーノが一番もてるだろう。男は体力だ。)
御大は威厳があって道端の売り子もおいそれとは近づけないから当然パスだ。それにお年である。その上クリスチャンだ。
Tチャン、Qちゃん、M兄さん、Oさん、皆声を掛けられたらしい。「今晩お暇?私とデートしない?」とか何とか、甘く囁かれたという。
15年後だが、今ここで白状する。
適当に話をあわせていて言いそびれてしまったが、私は囁かれていないのだ。
「なぜだ!」
当時は今ほど腹も出ていないしヨギ隊の中では一番の若手である。
顔だって(控えめに言って。当時。)中の上は行くだろう。「なぜだ!」
フィリッピンびいきのニーノは
「アホか。フィリッピンでデパートの店員いうたら”ええとこのお嬢さん”しか成れへんのや。そんなこと言うような子は店員におるはずがない。」「アホぬかせ」
”なにぬかさニーノ”面目躍如の気持ちのいい啖呵がとぶ。
ええとこのお嬢さんに囁かれた連中はモゾモゾと「そう言われてもなあ」
Qちゃん、M兄さん、Oさんごめん、先に謝っとく。
トッチャンだけなら判る。ええとこのお嬢さんでも躓くかもしれない。
フィリピーナを愛するニーノにも謝っとく。
Qちゃん、M兄さん、Oさん達が嘘をつけるような人達ではないことはニーノも判っているはずだ。私も知っている。
問題は”私だけが誰からも囁かれていないこと!” である。
「なぜだ!」「誰も買いそうにないトラのお土産を選んでいたからか!」
旅行から帰って暫くたって、ニーノから実に立派な”スキューバダイビングの上級免状”が届いた。
なにからなにまで行き届いたことで、本当にありがとうございます。
(フィリッピン編 完)
アマチュア通訳嬢
2011年12月21日 7:35 PMそれはそれはお兄様達は若い女性からお誘いを受けてお幸せでしたネ。
でもでも、もしかして、こちらの若いお兄様達の方に先入観念が有って、あちらさんが愛想よく色んなこと聞いてくれたのをお誘いと思い違いした可能性がありますヨ。
例えば「今夜はマニラで何をしますか?」「お泊りのホテルは?」を「暇があったら私と遊ばない?」と聞き違うことだってありますヨ。
まぁ、旅の思い出の中の“一つ話”としては面白いのですが、私が男なら「デートしない?」と本当にデパートの女性店員からお誘いを受けたとしたら、絶対にデートしますがネ~。
デートしてお食事をご馳走してマニラの話をして「また逢いましょうね」と言って握手して別れる。
とっても素敵だと思いますがネ~。
それにつけても日本の男は????ネ~。
アイデアマン
2011年12月22日 6:41 PMそうだね~、日本人の男はね~、気がきかないね~、女がかわいそうだね~。
「イタリア男の爪の垢」でも輸入してネットで販売しましょうかね~。