by KEI
12月5日の日経新聞のコラムですが、あまりにも「わが意を得たり」「やはり学者さんとは偉いものだ」と脱帽いたしましたのでご紹介させていただきます。
「非営利」常に善か (危機・先人に学ぶ「やさしい経済学」 ハイエク)
国際基督教大学客員教授 八代尚弘
ベルリンの壁崩壊という社会主義の失敗が明らかになった後も、それと同じ論理は今日でもいたるところに残っている。
日 本では病院・介護施設・保育所などは、いずれも「利益は追求してはならない」 として企業の参入が原則禁止されている。その結果、財政制約の下、多様な需要 に見合って創意工夫を生かしたサービス供給が増えず、旧社会主義国のような慢 性的な「行列」が常態化している。
こうした市場への参入制限や画一的 な規則で守られるは、消費者の利益ではなく(いわゆる)「非営利」事業者の既 得権に他ならない。仮に、これらを営利・非営利事業者が同一条件の下で自由に 競争できる事後的規制に置き換えれば、いずれがサービスの質が高いかを、政府 ではなく消費者自身が選択できる。
ハイエクは「利益追求自体を禁止する のではなく、そうした起業のインセンティブを社会的利得に結びつける為の具体 的な制度改革を提言することが、経済学者の大きな役割だ」と主張した。(経済 学論集)
ハイエクは、政府による独占事業も厳しく批判している。「民 間企業が長期にわたって独占状態を維持することは容易ではない。しかし、政府 が『公益性』の名の下で特定の産業や企業を一元的に管理することは、市場競争 から遮断することで、その超過利益や高賃金を永続させるものとなる」(隷属へ の道)
これは一向に進まない郵政3事業の民営化や電力事業の改革にもあてはまる。
政 府の直営事業についても、ハイエクは「公共財の提供が政府の役割であっても、 自ら公共的なサービスの供給者でなければならないことを意味しない」(法と立 法と自由)と唱えた。
これは現在は頓挫しているが、例えば公共職業安定所 のサービスを官民事業者の入札にかけ、いずれが利用者の視点から効率的か競う 「市場化テスト」の考えにつながるといえる。
世界の市場で自由放任主義 ではなく、市場規律を通じた社会の改革を提唱したハイエクの思想は、今日の混 迷する世界や日本の経済社会を考える上で、依然、大きな価値を持っている。
さすがですね。行政改革しましょう、野田総理大臣様。
賛成派
2011年12月07日 5:24 PMうんこの通り。
行政は出来るだけ民間に仕事をさせましょう。
公的機関の信頼性をバックに民間のやってる仕事を奪う。決して利益は上がらない。それでいいと思ってる。民間にやらせたら効率よくやって利益を上げ税金を払うのに。
外郭組織を作って天下り先に市、役所が発注する仕事を優先的にやらす。まさに利権集団。
ハイエクさんの言うとおり。もういい加減にして欲しい!
KEI
2011年12月09日 2:15 PMご賛同いただいて大変うれしいのですが、
出だしの一文は、
「うん」の後に「、」を入れてもらわないと私が「うんこ」になっちゃいます。