by ハッチョ
旅の夜明けは早い。普段、家では寝坊助でも、旅に出れば自然と早く目が覚めるものだ。ひなんクラブといえ例外ではない。その上皆年をとってきているのでなおさらだ。
その筆頭の座は御大”クマさん”で朝早くから散歩している。
ひょっとして冬眠前の熊よろしく、お腹がすいて目が覚めるんじゃないだろうな。
朝、ホテルの屋上に上がって皆でアンナプルナ連峰を眺めながら記念写真を撮る。連峰の端のラムジュンヒマールが朝日の中に浮かび上がる。朝の澄み切った大気の中では、まるで手が届きそうなほど近くに見える。
大きい。大きいとしか言いようがない。まるで太古の巨大な生物が、凍ったまま横たわり、静かに眠っているかのようだ。その姿には”生命力”とでもいうような巨大なエネルギーを感じる。
単純に大きいという事だけでこれほど荘厳であることに初めて気が付いた。
(大仏さんを作ろうと考えた人の気持ちがよく判ります)
その日ポカラで、ペワ湖に浮かぶ小島にある宮殿まで舟遊び。
市場でも現地の品々を見て回るがやっぱり安い。日本の30分の1ぐらいのものもある。子供たちが化石を売りつけに来る。しかしどう見てもこのアンモナイトは作り物。
この旅行でいつもつまらぬお土産を買ってヒンシュクを買っているのでこれはパス。
なにやら紫色のトウガラシのようなものを売っているので覗き込むと、大人の親指くらいの太さしかないサツマイモだった。
土地が痩せているのか、栽培法が未熟なのか。良く判らないが何となくもの悲しくなる光景でした。
今回の旅行では、仕事の都合で2名が遅れて合流することになっている。
老境に近づいてきたひなんクラブのメンバーは、さすがにヒマラヤとなると、何としても一度は尋ねてみたいようだ。
万難を排して遅れて来るのは ”(ダンディー)マサシさん” と ”(仏の)キューちゃん”。 どちらも恩師の影響か実に心やさしき大先輩である。
再度ポカラからカトマンズに引き返して合流することになる。