ｂｙ ＫＥＩ
福島原発１号機への海水注入が一時中断された問題で、官邸の発表が二転三転、右往左往している。
「菅総理が海水注入を中断させた」として問題になりましたが、 細野首相補佐官は 「原子力安全委員会の斑目委員長が再臨界の恐れを指摘したために中断した」 と発表。
つまり「官邸（首相）の中断要請は学者の進言に基づいてなされた妥当なもの」という主張。つまり菅首相の中断要請を前提とした主張。
ところが菅首相本人や枝野官房長官は「官邸の関知していない東電独自の判断」と主張。（補佐官との間ですでにずれがあるが、その後補佐官も東電から海水注入の連絡も中断も知らなかったと主張している。）
一方、斑目委員長は「そんな素人のようなことは一切言った覚えはない！」とかなり強硬に抗議した。それを受けて首相補佐官は、首相に「再臨界の可能性は」と聞かれた斑目氏が「可能性はゼロではない」と答えたとその経過を修正した。
しかし斑目氏の発言は当初「全くそれらに関する発言はしていない」と云っており、この「可能性は零ではないと答えた」という経過修正は、官邸サイドが自分たちの落ち度を取り繕うために斑目氏をかき口説いて飲ませた妥協策でしょう。現に斑目氏はそのようなニュアンスのことを言っている。
状況発表や政策決定にその場しのぎや思いつきが多く震災対策としての一貫性が乏しい現政権ですが、事実でない”嘘”でその場を取り繕うようになればこれは末期症状かもね。
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