by 匿名A
海上自衛隊のイージス艦と漁船”清徳丸”の衝突事故でイージス艦に無罪の判決がでました。情や世論に流される判決が多い中、大変良かったと思います。
亡くなられた方とそのご家族の方々にはお気の毒ですが、普段船に乗っている方から見れば、自衛艦の前を横切るような形でおきたあの事故は、自衛艦側にはどうしようもない事故でその責任を問うことは考えにくいことです。
漁船側が操業中か停船状態であれば自衛艦の方の責任を問えます。
また双方が大型船同士であればどちらに回避義務があったかということが争点になります。
しかし漁船と自衛艦が双方航行中であれば、自衛艦側に回避するすべはありません。漁船側が「前を横切れる」と判断を誤って方向を転換したのが原因としか考えられない事故です。
小さな漁船は波を蹴立てて走っていれば早そうに見えます。大型船は距離を置いて見ているとゆっくり走っているように見えます。しかし大型船は実際に近くで見ると予想以上に早いのです。
甘い予測で大型船の前を抜けようとするのはとても危険なことで、そのような状況で衝突しそうになっても大型船はどうしようもないのです。
一方小型船は、危ないと思ったら方向転換するなりスピードを落とすなりいかようにでも対応できるはずなのです。
テレビは漁船の家族と所属する漁協の理事長にのみ取材し、当然自衛艦を責めていました。立場と情の面からそう言わざるを得ない人にしか聞いていません。
もし匿名で漁業従事者の方々に取材すれば、多くの方の別の意見が聞けたのではないかと思います。
小型船の船長
2011年5月12日 10:45 AM全く匿名Aさんに100%同感であります。
私は事故の直後から「海上自衛隊のイージス艦に非は無い」と思っていましたし、「帆船以外の小型船(雑種船と呼ばれる)は全て大型船を回避して航行しなければならない」と教わりました。
小型船の回避をし易くするために、大型の艦船は針路と航行速度を維持しなければなりません。
第一にどちらが正しいと言う前に小型船は大型船に衝突して勝つことはありません。
私も大きい船を見たら何時もどちらへ逃げようかとばかり考えています。